昔話をここで一つ。
幼い頃、何をするにも一人で何でもできる兄が唯一できなかった事がありました。
それがカニをむく事。男の人は昔から魚やカニなどの面倒くさい食べ物が
嫌いだって風邪の噂で聞いた事がありましたが、うちの兄は完璧な子どもだったため
そんな事まったく予想だにしませんでした。しかし初めて食卓にカニが出たとき
少し困惑した兄を見て私は「にいちゃん!食べ方教えて!」といったのです。
するとそれを見たお母さんがくすくす笑いながら「あかんね、兄ちゃんは自分で
むけへんで」といったのです。私はきょとんとしながら何で?と疑問に思いました。
さすがの兄もやはり面倒くさい食べ物には慣れていなかったようです。
因みに小さかったからとか関係なく、兄は今でもカニが苦手です。
むいてあったり、身だけ出る料理は美味しそうに食べるのですが、
カニそのものが出るとすぐに箸をおきます。
むく練習すればいいじゃないかと私が言ったら、
カニをむくのが上手な奥さんをもらうから必要ない。とだけいっていました。
プライドが高いのか高くないのかよくわからない兄とカニの話でした。
女の子は至って食べづらいものでも美味しければ問題なく食べますよね。
むしろ面倒だからこそ美味しく感じるときがあります。
特にカニはほじればほじるほど身がとれるので楽しいです。
毎回カニに感謝をして美味しく頂いています。
殻で出汁をとって最後まで美味しく食べられるカニ。
次は出汁汁の話でもしましょうかね。
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